バークレーのいい家について
しばらくこちらに記事を書くモチベーションと戦っていました。下田です。
申し訳なさから丁寧語で書きたい気持ちを抑えて頑張りたいと思います。
今回はバークレーの街並みについてきたいと思う。
バークレーの街並みを考えるのは難しい。木を見て森を見ず。という状態に陥りやすい街。
なぜかというと、街並みの共通点が非常に少ない。ストリート単位ブロック単位にまとまりや、共通点もあるが、バークレーという街を構成する家々は、個々がとても自由な形や材料を使って建っている。住宅の様式も10個以上に分けられるようだ。多い。
バークレーの住宅様式 (引用:Berkeley Walking Tours, BAHA)
なんでこんなに多いのか。簡単に考えてみて2つの理由があると思っている。
まず1つ目は、人種の多様さ。
ここでは、メキシコを経由して北上してきたミッション勢、もともといたネイティヴ、ゴールドラッシュでやってきた世界中の人々(主に中国人)などが、好き勝手に住み着いた地である。彼らは、小さなコロニーを形成し5ブロック四方程度のエリアの中で、似たような家を生み出してる。
次に2つ目は、豊かな資本。
ゴールドラッシュや気候の良さなど、様々な理由で集まってきた金持ち達は莫大な金を使って建築家を雇い住宅を建ててきた。アメリカの建築を豊かにしてきた資本パワー。これによって、バークレーに住む人々は丁寧に設計された住宅建築を評価する目が養われた。100年前の住宅が未だに現役で使われいるのも、バークレーの独特な街並みが保たれている重要な理由である。
こうして、いろんな人がいて、お金がたくさん使われた結果、様々な住宅の群がバークレーには至る所で見られるんだなという感じがした。
バークレーの家々
また、家の種類と他に、地形もとても街並みに関係している。
湾から山までにまたがるバークレーは平らなエリアはグリッド状に、山間部はぐねぐね状に道が敷かれており、住宅もそれに応じた建ち方をしている。どの住宅にも共通してるのは西側の海方向に斜面になっていて、ほとんどの住宅はオーションビューに引き換え、夕方頃に強い西日を浴びる。
UCバークレー 周辺、ストリートビューしてみて。 (Google Map)
以上が、バークレーの街並みを作る住宅の様子。
最後にバークレーで一番かっこいいと思っている建物を紹介したい。(テーマに関係ないかもね。)
建物名:First Unitarian Church of Berkeley
建築家:A.C. Schweinfurth
建設年:1898年
西日が当たるとすごいかっこいい西立面。
ボザール様式の事務所でドラフトマンをやっていたからなのか。立面の対称性、妻面の象徴性は際立っている。やっぱ緩い勾配の切妻はいいよね。
各詳細。これは雨降った次の日に撮ったので少しウェット感。
アメリカン・アーツアンドクラフツとしてみると、この直径80センチくらいの丸太と綺麗に組み合わさった正方形断面の角材が特徴的。樹木の素材としての生々しさと工芸としての精巧さがいい感じのコントラスト。
形態は白派、素材はグレー派、構成はどっちつかず。って感じで、音楽に例えるなら。。。。。。。。。。。。。。。
やっぱ、同時代的には、ラグタイムとかなのかな。
Maple Leaf Rag Played by Scott Joplin (https://www.youtube.com/watch?v=pMAtL7n_-rc)
いや時代は少し後になるけど、Django Reinhardtの曲は綺麗な感じで、音は生々しい感じが雰囲気としては近い気がする。
Django Reinhardt - Djangology (https://www.youtube.com/watch?v=YPG1OnOrhis)
完璧に音楽に例えるのはやっぱり無理がある。音楽を聞いて、時代に思いを馳せる程度にしておくのが吉なのかもしれない。
次は、ご当地建築家Bernard Maybeckに関して記事を書き始めているので、ぜひご覧に。
Comments