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Chalmers対談_1

Chalmers University of Technology

nemoto

geneとしてブログの活動を始めて半年がたちました!8月は大学への留学の節目の時期ということもあり、多くの人が帰国したり留学を新しく始めたりしています。9月のブログはテーマ記事ということではなく、対談形式をとることで留学の様子を気軽にお伝えできればいいなと考えています!

今回の対談は新しくgeneのメンバーに加わってくれた東北大のM1の吉田くんがChalmers University of Technologyに留学を始めるということで、二人の先輩方からお話を伺っていくという内容になります。僕らの活動がこうやって広がってつながっていくことにやりがいを感じているのでとてもうれしいです!

では、吉田くん軽く自己紹介お願いします!

yoshida 初めまして! ご紹介いただきました、東北大学M1の吉田です。現在は五十嵐太郎の研究室に在籍中でChalemrsに後期から一年留学する予定です。留学についてはインドネシアで幼少期を3年過ごした影響でどこか日本の環境に居心地の悪さを感じていて、将来的には海外で働くことを決めていたので割りと早くから準備はしていました。ここに留学することにした理由はざっくり言うと

・修行の一環として行くため欧州圏であること ・ランドスケープ寄りの建築が学べる/実践的な街づくりが行われている場所 ・英語が通じること

などなどを考えると北欧がいいかなと考え始めました。秋田出身ということもあり、雪国の建築に興味があったことも関係していると思います。本当はAaltoもしくはKTHに行きたかったんですが、どちらも建築学科というだけで門前払いされてしまったので最終的にはフィンランドのオウル大かここしかないということで決めました。笑

お二人ともいまはインターンと修論の執筆中ということでお忙しいと思いますが、個人的にも後輩としてどのように大学生活を送られてきたかすごく興味があるので、その延長でちゃんとした記事ができればいいなあと思っています。笑 どうぞよろしくおねがいします!

 

yoshida 対談形式ということなので、何個かトピックを用意して順番にお聞きしていこうかなと思います。

個人的にお聞きしたいことで言うと 1. 授業について 2. スウェーデンの建築/都市景観について 3. 好きな建築/行ってよかった場所 4. スウェーデンのサブカルチャー 5. 今後のビジョン/インターンについて

ざっくりこの5個を掘り下げていければいいかなと考えています。

nemoto 僕の役割としては「優しく見守る」ってことだと思ってるんですが、円滑にいくようにと記事にしやすいように司会的に進めたいと思います!

授業について

五つの中でまず授業についてお二人に詳しく聞いてみたいですね。三人が同じ学校でそれぞれ一年ずつずれてるのかな。交換留学という状況だけど、授業についてはChalemrsではどういう形なのか、おすすめの授業とか教えてもらいたいです。吉田くんは授業のなかで具体的に聞きたいこととかはありますか?

Yoshida そうですね。

Chalmersでは大きく、MPDSD;Design for Sustainable DevelopmentとMPARC;ARCHITECTURE AND URBAN DESIGNに分かれていて、そこからさらに各学期一つずつ履修するという形式なのですが、どれを選んだのか履修しての感想など教えていただきたいです! 自分は春学期のREALITY Studioでケニアに行けるらしいということを聞いて、MPDSDを選ぼうかなと思っています。笑

Ohsawa わたしは、春学期にMPDSDからArchitectual Heritage and Urban Transformationを選びました。あとは、講義でNordic Architecture を選びました。 選んだ理由は、リサーチと設計の両方をやりたかったことと、サスティナブル系の授業をとりたい+建物単体だけでなく、地域というもう少し広い視点からサスティナブルを学びたいと思ったからです

春学期で一番人気はHousingスタジオでした。 集合住宅の設計で、Study trip や講義にもたまに参加させてもらいましたが、より家にフォーカスしているので、スタジオの中では一番設計らしい設計ができるスタジオだと思いました。

Realityスタジオは、2ヶ月間ケニアに行って子供のための遊び場をつくります。 これも人気スタジオでした。 チームは建築学生2人、製品デザイン学生2人の4人チームで編成するようでした。 実際に建てて、子供達に遊んでもらうところまでやるので、やりがいがすごくあるし、なかなかできない経験かと思います。

実際に受けた子の感想(フランス人の女の子)によると

設計はプロダクト系の子達とぶつかることが多かったのが大変だった、考え方がまるで違うから、まとめるのが大変。 でも、子供たちはとっても可愛いし人懐っこいし、最後は離れるのが寂しいくらいに仲良くなれた。 また戻りたいけど、地元の人がいないと街を歩くのも危なかったりするから、もう戻れないかな、、 ケニアの生活は安いしあったかいし、汚いけど楽しかった、 設計らしい設計はあまりできないから、そろそろ設計したくなってきたわー笑

みたいな感じで言ってました

ちなみにMPDSDは基本的にグループワーク MPARCは個人です。 グループでやりたいか、個人でやりたいかによっても選べると思います。

吉田さんは、今度の春学期からですか?

Yoshida 僕はちょうど昨日から授業が始まったので、秋学期からです! ちなみに人数超過だった場合どのように振り分けられるのでしょうか??

Ohsawa 今の所、振り分けられた人は聞いたことないですね、、 早い者勝ちなのだとは思いますが

秋学期は何をとりましたか?

Yoshida 早い者勝ちなんですか! 秋学期は明日プレゼンがあるので、詳細が分からずまだ決まってはいませんが、sastainable for local の方を取ろうと思っています。

Ohsawa そうなんですね! localはとてもいい授業だとみんな言ってました、先生がすごくいい人で、授業のオーガナイズが完璧だそうです。 これは個人でもグループでも出来ると友人が言ってました

最終提案は建築に限らなくても大丈夫なようで、建築だとリノベ、新築、都市計画から家具レベルのデザインなど、さまざまでした。

Yoshida なるほど。ちなみにsocial incrusion の方の詳細はご存知ですか??

また、今回の留学にあたって春学期は当初インターンにあてる予定だったのが、ケニアに行けるプログラムがあるということで履修しようかなと考え始めているのですが、大澤さんはどのタイミングで現在のインターン先に行かれることを決めたのですか??

Ohsawa 基本的にはローカルとあんまり変わらなかったと思います。 こっちは実際に作るのもありだったかな? インターン活動は、スウェーデンは4月中にフォリオ提出でした! フィンランドに決まったのは、6月です!

Yoshida それも面白そうですね!

nemoto 面白そうな授業が多そうですね~ 有名な建築家の授業に参加しても内容は面白くないってことも聞きますからね。いろいろな選択肢があると自分の興味について考えるのもいい機会になりそう!

Kawai 授業は私も前期だけとりました。1学期に30単位とれるので、全部取ろうと思い、Nordic Architectureと、Matter, Space, Structureと、Architectural competitionをとりました。まず、スウェーデンの大学の授業は、一つのクラスが全部終わったら次のクラス、というふうにスケジュールを組んでいるので、それぞれの期間に一つの科目に集中して取り組める点がとてもいいなと思いました。日本だと、設計製図やりながら、構造や材料や法規などを同時に進めていかなければいけないので、一つのことを深くやるという気持ちになりにくいのが実情だと思います。

この姿勢は建築学科以外でも同じようで、例えば医学部の授業などでは、定期テストは紙のテストと教授の面接のテストがあり、実践の場での受け答えだったり、本当に勉強したことを理解しているのかというのを面接でチェックするようです。身につけることを第一にに考えてそれに即したシステムを作るというのは、スウェーデンらしいなぁと思います。

Nordic Architectureは、私はヨーテボリからストックホルムまでの間にある建築をバスで回るという感じでした。自分では見つけられないようなディープな建築を見れてとても楽しかったです。

Matter, Space, Structureはグループで最初に敷地内の配置計画をして、その後にそれぞれの建物を個人で設計するというものでした。移民・難民のための住宅という、日本ではほとんど考えないようなトピックをグループで話し合いながら設計に生かしていくというプロセスは新鮮でした。

Architectural competitionは、崖の上の結婚式場という課題で、コンペに取り組みました。スウェーデンで有名な建築家の方が出題者・審査員として関わっていました。コンペティションについての講義もあり、建築家の方や大学の先生がコンペティションをテーマに話してくれました。

Yoshida 河合さんありがとうございます!授業を聞いていてchalmersの先生だけでなく、KTHや国外を含め他の大学から講師の人が次々と入れ替わり立ち替わり座学が行われている様子は非常におもしろいです。また公園だけでなく、2日に一度filmの上映が行われてsustainableniに関する知見を高めていく授業スタイルは勉強になります。人数も多いということもあり、どれも魅力的なスタジオなので選ぶのが難しいです。。聞いてみたところいまのところ一番人気はMaterialの授業で今年のテーマはtimberを使って実寸台のモックアップを作るものであるとのことでした。

Kawai モックアップを作る授業は毎年人気みたいですよ。木材はスウェーデンの大事な資源の一つ(他には鉄鋼などがありますね)で、スウェーデンは他のヨーロッパの国よりも建築に木材を使うことにこだわりがあるように思います。なのでスタジオで木材を使うとなると、スウェーデン独自の木材の使い方を学べそうでいいですね。

Yoshida そうですね。日本の伝統文化=木材という考え方も広く見れば、木材を伝統的に用いている国は数多くあるので、スウェーデンの手法を学べたら面白そうですね。今回のスタジオは伝統構法というよりロボットやライノ・グラスホッパーを用いて新たな視座を獲得することが目的のようです。

Ohsawa その授業は、今年は当たりだと思います。 毎年素材が違うそうなんですが、去年はプラスチックでとても難しかったと友人が言っていました。

Yoshida モックアップの授業はかなり力が入っていて南ドイツ・スイス圏への小旅行もあるとあって人気がすごいですね。交換留学生は前期・後期でプログラムに関係なく授業が履修できるらしく、選択肢が多い分迷いどこです。笑

nemoto スウェーデンらしい授業というのは外せないですよね。ここまででとても濃い情報が集まったので、次の記事では授業のほかに建築設計の実践を見る場としてのインターンについて話を伺ってからスウェーデンの建築/都市景観について広げていきたいと思います!

大学内の教会

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